5次の対称群 S5 から6次の対称群 S6 へのイレギュラーな写像の構築方法。
目次
Sylow 5-部分群の利用
S5 のSylow 5-部分群 (位数5) は長さ5の巡回置換によって生成される。巡回置換は 5!/5=24 個あり、またSylow 5-部分群には4つの巡回置換が含まれるので、巡回置換は 24/4=6 個のグループに分けられる。Sylow 5-部分群も6個ある。
H1H2H3H4H5H6={e,(12345),(13524),(14253),(15432)}={e,(12354),(13425),(15243),(14532)}={e,(12435),(14523),(13254),(15342)}={e,(12453),(14325),(15234),(13542)}={e,(12534),(15423),(13245),(14352)}={e,(12543),(15324),(14235),(13452)}
i,j を1以上6以下の整数で、 σ∈S5, τ∈Hi に対し στσ−1∈Hj を満たすペアとすると、 στnσ−1=(στσ−1)n∈Hj である。つまり部分群全体がほかの部分群と置換する。写像 ψ を
Hψσ(i)=σHiσ−1
と定義すれば、これがエキゾチックな S5→S6 の写像になっている。
偶然同型の利用
同型写像 S5→PGL(2,F5) は
(1 2 3 4 5)(1 2)↦[1011]↦[0120]
と対応付けることにより構成でき、同様に A5→PSL(2,F5) も
(1 2 3 4 5)(1 5 3)↦[1011]↦[1410]
と対応付けられる。
5元体上の1次元射影直線 P1F5 は
P1F5∋[x:y]↦{xy−1∞(y=0)(y=0)
のように対応させることで、 F5∪{∞} と同一視できる。
F5∪{∞} には6つの点があり、6点への作用を置換とみることで自然に6次対称群への埋め込み S5≃PGL(2,F5)↪S6 が構成できる。これが S5→S6 となる。